パーク内の一角に、持ち込んだお弁当などを食べれるフードコートがあり、私達はそこのテーブルに腰掛けた。
そこには、ちらほらとうちの生徒がいて、ありさもいないかな……と、辺りを見渡してみるけれど、残念ながら姿はない。
「わぁ!高宮さんのお弁当、すごく美味しそう!」
ありさがいないことに、少しがっかりしながら小花柄のお弁当箱を開けると、瀬良さんが感動したような声を上げた。
気持ち小ぶりの2段重ねのお弁当。
1段目には俵形のおにぎりが並んでいて、2段目には彩り豊かなおかず。
キャラ弁まではいかないけれど、花型にくり抜かれた人参とか、タコさんウインナーとか、見るからに可愛らしい。
「あ、うん」
瀬良さんの言葉に、私は素直に頷く。
ありさのお母さんが……と、言おうと思ったけれど、するときっと「どうして?」と聞かれるだろう。
だから、敢えて何も言わなかったのだけど……説明しなかったことを、私はこの後激しく後悔することになる。



