すき、きらい、恋わずらい。


……マジですか。

見た瞬間、サーっと血の気が引いた。

今の状況で続けてこれは、吐く自信がある。


「あ、ちょっと……」

私の様子を見かねてか、瀬良さんが男子達に声をかけてくれようとした……そのとき、


「なに高宮、気持ち悪りぃの?」


私達の間に入ってそう声をかけてきたのは、篁くん。

しかも、その声は何故だか、必要以上に大きくて――。


「え、高宮さん調子悪いの?」

「あ、いや……」

「うん!ちょっと乗り物酔いしちゃったんだって」

足を止め振り返る男子に、口添えしてくれたのは瀬良さん。


「じゃあ、違うやつにしよーぜ。シアター系のやつとかは?高宮さんいけそう?」

「うん……」

私がこくんと頷くと、次のアトラクションはフリーフォールから変更された。


ホッと胸をなで下ろす私に、「良かったね」と、瀬良さんが小さく笑う。

「ありがとう」と、呟くと、


「わたしじゃないよ……」


そう言って瀬良さんは、既に私達の前を歩き出した篁くんをちらりと見た。