すき、きらい、恋わずらい。


「私だって、ありさと一緒が良かったよ……」

がっかりするのは私の方。

みんなが楽しみにしている遠足。
悪いけど、警報が出るくらいの大雨で中止になってしまえばいいのにと、ずっと思っていた。

そんな私の願いとは裏腹に、絶好の遠足日和となってしまったわけだけど……。


今日が来るのが嫌で嫌で仕方なかった理由、その方へと目を向けると、

今日も相変わらず女子達に囲まれていた。


「蒼空くんと一緒が良かったー」

……なら、代わってあげますけど。


「途中で抜け出して、うちらと一緒に回ろうよー!!」

……どうぞどうぞ、お好きに連れ出してください。


取り巻きの女子達の発言に、心の中で返すけど、


「ありがとう、でもそれは無理かな。班で回るっていうのが、決まりごとだし。……な、高宮」


椅子の背もたれに手をかけて、くるんと振り返った篁くん。

私の気持ちと、私が学級委員で「いいよ」なんて言えないことを知っていて、わざと話題を振ってきた。


見かけだけの、その眩しい爽やかな笑顔に私は眉を寄せ、無言で顔を逸らした。