「……大丈夫?」
「あ、うん。ごめん」
寝不足でボーッとする私の顔を覗き込むありさに、ハッとして笑顔を作る。すると、
「ならいいんだけど。これ……」
そう言ってありさは、ピンクで小花柄の可愛らしい巾着を私に差し出した。
受け取ればずっしりと重いそれは、お弁当。
ありさのお母さんが、自分で用意するのも大変だろうからと、私のぶんまで作ってくれると言ってくれていて。
「わ、ありがとう!」
お言葉に甘えさせてもらった私は、笑顔でそれを受け取った。
今朝はあの人がいて、とてもお弁当なんて作れる状況じゃなかったから素直に助かった。
いつもいつも良くしてくれるありさの家族には、本当に感謝の気持ちしかない。
「大したもの入ってないと思うよ」
そう言うありさに首を横に振って「ありがとう」ともう一度告げると、「お母さんも喜ぶよ」と、嬉しそうに笑った。
そして、
「でも、やっぱりゆづと一緒が良かったなぁ」
肩を落としてそう呟いた。



