身長は150センチほどと小柄で、くりくりとした大きな瞳。
あざといくらい可愛らしいけど、だからといって媚びたりすることはなく、誰にでも優しいありさが私は大好き。
だから……。
「じゃあ、教室上がろっか」
「あれ? クラス表見なくていいの?」
「うん。ありさと一緒なら、あとは特に気にならないし」
同じクラスとか違うクラスとか、気になる人は他にはいない。
あとは誰と一緒になったって、特に変わったことはない……と、思っていた。
「ゆづらしいね。なら行こう」
にこっとありさが笑って、私達は並んで階段を登る。
1年生のときは4階だった。
それが、2年生になったことで3階に変わる。
「担任の名前は書いてなかったんだよね。誰かなぁ」
「ツル村だけは嫌」
「あ、確かにー」
そんな何でもない話をしていると、1階ぶん減ったこともあって、あっという間に教室まで到着した。
でも、2組の手前で私達は、ピタッと足を止める。