「俺は感じてる。あの時から結月のこと好きになる運命だったんだろうなって」
「っ……!?」
あっさりと言ってのけた蒼空くんに、私は思わず真っ赤になる。
「そ、蒼空くんって、そんなこと言うキャラだったっけ……」
もっともっと意地悪で、あまのじゃくだったはずなのに。
「こうすると、普段冷静な結月が可愛くなるから」
「はっ……!?」
いたずらに、にっこり笑う蒼空くん。
そのままゆっくりと顔を近づけてきて、
「待って、ここ図書室……!!」
「死角になってるから大丈夫」
「は!? ちょっ……!!」
何言ってるのっ!?
必死に身体を反らすけれど、限界がきてぎゅっと目を閉じた……その時。
キーンコーンカーンコーン。
絶体絶命の私を助けるみたいに、お昼休みがもうすぐ終わることを告げる予鈴が鳴った。
「……あ」
ピタッと動きを止める蒼空くん。
た、助かった……。
身体の力が一気に抜けた私は「教室に戻ろう」と、言おうとするけれど……その瞬間。



