レストラン……というよりは、こじんまりとしていて、洋食店と言った方が似合うかもしれない。
駅から少し歩いた場所にあるこのお店は、私とお母さんのお気に入り。
離婚して、別々に暮らすようになってからも、お母さんとはここで時々食事をしている。
最も、最近はお母さんの仕事が忙しかったみたいで少し久しぶり……だけれど。
「それで、新しいクラスはどうだった?」
スパークリングワインをひと口飲んでから、お母さんが口を開いた。
新しいクラス……。
そう問いかけられて、思い出したのはあの男。
最悪だった、なんて言ったら心配かけるだけかな……。
「ありさとまた同じクラスだったよ。それから……あ、学級委員になった」
「え、すごいじゃない!」
「すごくないよ。今どきあんな面倒くさいの、進んでやる人いないし」
「じゃあ、結月はどうして? ジャンケンに負けたとか?」
「うん……まあ、そんなとこ」
私の返事に、「そっかぁ……」と、苦笑するお母さん。



