「本当は触れないでおこうと思ったんだけど……聞いていい?」
さっきまでとは違う。
真面目な顔をして口を開く影山くん。
「篁くんからの告白は断ったんだよね……?」
真っ直ぐ問いかけられた内容に、私は思わずサンドイッチを落としそうになった。
「あ、当たり前じゃん。だってあり得ないでしょ、篁くんととか……」
冷静を装って、笑顔を作る。
だけど影山くんの口から出てきた篁くんの名前に、心臓がバクバクとうるさい。
落ち着こうと、サンドイッチを置いてペットボトルの蓋を開けようとするけど、
「じゃあ何でそんな顔してんの?」
影山くんの声が、私の手を止める。
「そんな顔……?」
「うん。高宮さんずっと、泣きそうな顔してる。篁くんなら、今までも高宮さんに付きまとってたし、今に始まったことじゃないじゃん」
「……」
影山くんの言う通り。
篁くんのことは、今に始まったことじゃない。
今までも付き合えだの何だのと、教室で、みんなの前で言われていた。
だけど……。



