すき、きらい、恋わずらい。



「お昼、いつもパンとか?」

「ううん、今日は作ってくる元気なくて……」

何で元気がなかったかは、言わずともわかってしまっているはずで、私は誤魔化すように「あはは」と、笑う。


長机の端に向かい合って、腰をかけた私達。

コンビニで買ってきたサンドイッチをかじる私の目の前、影山くんは黒い二段のランチボックスを広げる。

バランスの取れた色鮮やかなお弁当は、きっと影山くんのお母さんが作ってくれたもの。


「お母さん、お料理上手なんだね」

「え? あぁ、いつも同じようなものばっかだけど……」


少し照れた様子で、謙遜する影山くん。

その姿に微笑みながら、私が重ねて思い出すのは……ありさ。


今日来なかったのは、やっぱり私のせい……なのかな。

考えただけで、ぎゅうっと胸が苦しくなる。


「……大丈夫?」

声をかけられ前を見ると、影山くんが心配そうな顔をして見ていた。

私は笑って「大丈夫」と答えようとするけれど……。