すき、きらい、恋わずらい。



「高宮さんは何をしたの……?」

「え……」

「蒼空くんに何をしたのっ!?」


バンッ!と、机を叩いて突然怒鳴られ、びっくりした私は目を丸くする。

もちろん、今教室には篁くんはいない。


「何って、なにも……」

「嘘! じゃあ何で高宮さんが告られてんの!?」


しんと静まり返った室内に、原田さんの声が響く。


「告られてるだけじゃないっ! それより前から高宮さんのせいで、蒼空くん変だった!急に女の子と遊ぶのもやめたし、わたしだって勇気出して約束取り付けたのにっ……」


きゅっと下唇を噛みしめる原田さん。

怒りと悔しさに満ちたその目には、じわじわと涙が浮かんできて……困る。


やっぱり良いイメージがない。
とても面倒くさくて、ため息が出そう。

……でも。


「そんなこと言われても、本当に何も……」


一度逸らした目を、もう一度原田さんに向けて、私が言おうとすると……。


「っ……!!」


原田さんは逆上した表情で、片手を振り上げた。