「天崎さんは今日、お休みだそうです」

増田先生がそう告げて、ありさが学校を休んだことを知ったのは、ホームルーム。

私のスマホには、何の連絡もなかった。
……というか、昨日あれからありさと連絡を取っていない。


もしかして……。


「高宮さんのせいじゃない? ほら、天崎さんって蒼空くんと幼なじみだったし……」


私が思ったことを、ボソボソと話すクラスメート。

このタイミングでそれは、さすがにグサッと突き刺さる。


どうせ父さんは家にいないし、休もうと思えば容易に休めた学校。

だけど嫌々ながら頑張って来たのは、ありさのことが気になっていたから。


ちゃんと顔を見て、直接話をしたかったのに……。

休んだのはやっぱり、私のせい……なのかな……。



ありさがいなければ、今のこの状況で私に喋りかけてくる人なんていない。

篁くんには、もちろん避けられまままで。

休憩時間も、何もかもひとりぼっち。


いつもならありさの席に移動して食べるお昼ご飯も、今日はひとり。

自分の席に着いたまま、サブバッグからコンビニ袋を取り出している……と。