すき、きらい、恋わずらい。


「やっぱり、そういうことか……」

「なんで……知ってたの……?」


戸惑いつつも問いかけた言葉に、返事はない。

だけど、篁くんは私を真っ直ぐ見て、口を開く。


「俺はありさのこと、幼なじみ以上には思ってない」

「え……」

「だから、そういうことされても困る」

「っ……」


はっきり告げられて、ビクッとしながら口ごもる。そんな私に、篁くんは言葉を続ける。


「それに……。前に高宮、俺に本気で人を好きになったりしないんだろって言ったじゃん。……でも、そんなことないって言ったら、どうする?」


「は……」


「高宮のこと……本気で好きだって言ったら、どうする?」


「……」


ふたりだけの、少し埃っぽくて静かな教室。

充分すぎるほど真っ直ぐ、はっきりと届いた言葉に、私は黙ったまま目を見開く。


私のことを本気で好き……?
篁くんが……?


「……は、なに言ってるの。そんな冗談、今言われても……」

「冗談じゃねーよ」


視線を泳がせる私に、ピシャリと篁くんが現実を見せる。