すき、きらい、恋わずらい。



「ちっ、違う! 父さんには篁くんのおかげで、ちゃんと思ってること言えたの! だからっ……」


そんな顔しないでと、必死に言いかけてハッと我に戻る。

私を見つめる篁くんは、キョトンとしていて。


急に一生懸命喋り出してしまったことを、恥ずかしいと思った……瞬間。


「なんだ……良かった、ホッとした……」


篁くんは手を机についたまま、おでこを私の肩に乗せた。


「あ、あのっ……」

触れられているところから熱くなって、全神経が肩に集中しているみたい。

近すぎる距離に、呼吸をするのさえ難しくなる。


それに……こんなの、ずるい。

私と父さんのことを気にかけてくれていて。
ホッとしたとか、そんなの……ずるい。


ドキドキと、胸の鼓動がうるさい。

篁くんにまで聞こえてしまっている気がして、ぎゅっと目を閉じる……と。


「じゃあ、何で俺のこと避けてんの?」

「それ、は……」

「……ありさが、俺のこと好きだから?」

「なっ……!!」


ゆっくりと顔を上げ、問いかけてきた篁くんに、私はひどく驚いて目を丸くする。