すき、きらい、恋わずらい。


「お、おはよ……」

何とかふたりに返事をする私。
だけど、ふたりの顔は見られない。


まさか、ありさが一緒だなんて思わなかった。

だっていつも『今日も無理だった』って言っていたのに。

いつの間に、こんな普通に一緒に登校出来るようになったんだろう。

あ、もしかして……私が影山くんと色紙を作っていた、あの日……?


挨拶から言葉が続かず、そんなことを考えて黙り込んでいると、


「高宮……」

「あ、篁ー!」


私の名前を篁くんが呼んだのと同時。

誰かが篁くんの名前を呼んだ。


声の方を見れば、校舎内からこっちに駆け寄って来たのはクラスメートの男子。


「さっき先生に呼ばれてたぞ。職員室まで来いってさ!」

「は? マジで?」

「マジマジ! 篁のことだからあれじゃん、不純異性交遊で生徒指導だろ?」

ケラケラと笑う男子に、篁くんは「うぜー」と返す。


「最近は真面目にしてるっつーの」

靴を履き替えながら、そう吐き捨てる篁くんに、

「じゃあ、あたしはゆづと教室に上がっておくね」

にこっと微笑んで言ったのはありさ。