「あっ……」
学校に着いてから下駄箱の前で、考えていた人の背中を見つけた。
高い身長に、すらりと伸びた手足。
まるでモデルのような体型と、周りの女子から集める視線に、顔を見なくてもすぐ分かる。
……に、しても。今日はいつもより一段と注目されているような……。
今、話しかけない方がいいかなと、一瞬躊躇う。だけど、教室に入ったら昨日のことを話すタイミングがないような気がして、私は足を早めた。
そして、
「篁く……」
追いついた彼に声をかけようとした……瞬間。
「あれ……ゆづ?」
篁くんの隣に立っていた人の姿に、固まる。
大きな彼の姿に隠れていて、見えなかった。
ひょっこりと顔を出したその人は、
「ありさ……」
そっか、だから今日は一段と注目を浴びていたんだ。
女の子と……ありさと、登校してきたから。
納得すると同時に、ちくんと胸が痛む。
そんな私に、
「おはよう」
ありさはいつも通り微笑んで。
「おはよ、高宮」
隣に立った篁くんも、続けて挨拶をしてきた。



