──翌朝。
目を覚ました私がリビングへ降りると、あったのはコーヒーを飲んだであろうマグカップがひとつで、家の中に父さんの姿はもうなかった。
本音を話したからって、急に何かが変わるわけじゃない。
いつも通り、私はこの広い家にひとり。
だけど……。
朝食を適当に済ませ、制服に着替えて玄関のドアを開く。
すると、澄んだ青い空に太陽が輝いていた。
昨日よりも、今までよりもずっと、私の心もスッキリと晴れている。
それはきっと、言いたいことを言えたから。
素直に気持ちをぶつけられたから。
私が今、こうして明るい気持ちでいられるのは、あの人のおかげ。
お母さんの時も、父さんの時も、信じられないけれど……私の背中を押してくれたのは、あの人だった。
だから──。



