「ねぇ、ゆづ。ちょっと考えてみようよ!」
ワクワクした表情で言うありさに、私は「そうだね」と返事した。
そして放課後、とりあえず同じ学級委員の影山くんに、相談してみたのだけど……。
「それ、いいね。でもプレゼントって何にする?」
「新婚生活で使えそうなもの……とか?」
「寄せ書きとか、メッセージ系も渡したいよね!」
すぐ話に乗ってくれた影山くんの問いかけに、答える私とありさ。
「じゃあさ、日曜日とかって空いてる?もし良かったら、雑貨屋とか回って見てみない?」
ニコッと笑って言った影山くんの言葉に、私はキョトンとする。
「それって3人で……?」
「うん、そうだけど」
「え、でも……」
私達女子ふたりの間に、影山くんひとりっていうのは、やりづらいのでは……。しかも、雑貨屋。
ありさとふたりで見てきてもいいよと、言おうとした時だった。
「それ、俺も行きたい」
突然教室に響いた声に、びっくりして振り返る。
するとそこにいたのは、篁くん。
なんで……帰ったんじゃなかったの?
原田さん達に囲まれながら、教室を出ていくのを見たのに。
思いがけない人の登場に、声も出せずにいると、篁くんはこっちに向かって歩いてきて。
「俺も一緒に行っていい?」
ニッコリと、うわべだけの笑顔で私達に言った。