「どうしたんだ?」 家に帰ると、不機嫌な遥希がいた。 あからさまに顔を歪めて、 「なんで奴の家なんだ」 あたしに噛み付く。 そんな遥希をしっかり見れなくて、 「偶然近くにいて……」 俯いて答えると、 「ストーカーかよ」 吐き捨てた。 確かにあたしは彼のファンだ。 だけど、もちろん家なんて知らなかったし、蒼さんはすぐに出て行ってしまったし。