そのキスで、覚えさせて







驚いて振り向くと、あたしの後ろに背の高い男性が立っていた。

淡い色のシャツにジーンズ姿の彼は、遥希と同じように帽子とマスクをしている。

だから、はっきり誰か分からなかったが、遥希の仲間だと悟った。





それにしても、あたしのことを覚えてくれているなんて。

遥希と一緒にいて麻痺していたけど、彼だってあたしなんかが一緒にいられないようなすごい人。






瀬川さんは男性を睨む。

だけど、男性はスター独特のオーラみたいな迫力があって、瀬川さんはぐっと息を飲んだ。