夜、東京ドーム一日目のコンサートを終えた遥希が帰ってきた。 いつも通り、不敵な表情で。 今日もきっと、絶好調だったんだろう。 それが嬉しくて。 「明日、楽しみにしてるね」 遥希に告げる。 遥希は少し頰を染めて横を向いた。 いつもの遥希のしぐさ、あたしの大好きな遥希のしぐさだ。 「最後まで、泣かずに見てろよ」 遥希は頰を染めたまま言う。