「いくら顔が良くても実際、中身なんてどんなのか分からねえだろ? とにかくあいつは絶ッ対に変態野郎なんだよ!」
「ぜったいって…」
自信ありげに断言するが本当なのだろうか。
「っ…もし明日も来たらあの野郎にひとこと言ってやる! ……じゃあな、スズはもう寝ろよ」
「うん。おやすみなさい…」
セィシェルは急に何かを思い出したかの様に息巻くと居間の階段を降りて行った。
「───変な人で、危険って……だったら何でみんなあの人の周りに集まるの? よくわかんない…」
再度確認をしたものの、セィシェルの怒りが増しただけで半信半疑なもやもやとした気持ちは一向に晴れなかった。
翌日。そんなスズランの不確定な気持ちを一変させるには十分な事案が発生した。
開店後、程なくするとやって来るライア。そして当たり前の様に隣に寄り添うエリィの姿。もう見慣れてしまった光景だがスズランは表情を曇らせた。自分でも気づかない程僅かに。
何故ならこの日はエリィが連れて来た女性客が数名おり、ライアは女性たちに腕を引かれ店の奥の大人数席へと誘い込まれていった。初めは遠慮がちだったが、すぐに女性陣の輪に溶け込み談笑するライアの声が聞こえ始める。
「ぜったいって…」
自信ありげに断言するが本当なのだろうか。
「っ…もし明日も来たらあの野郎にひとこと言ってやる! ……じゃあな、スズはもう寝ろよ」
「うん。おやすみなさい…」
セィシェルは急に何かを思い出したかの様に息巻くと居間の階段を降りて行った。
「───変な人で、危険って……だったら何でみんなあの人の周りに集まるの? よくわかんない…」
再度確認をしたものの、セィシェルの怒りが増しただけで半信半疑なもやもやとした気持ちは一向に晴れなかった。
翌日。そんなスズランの不確定な気持ちを一変させるには十分な事案が発生した。
開店後、程なくするとやって来るライア。そして当たり前の様に隣に寄り添うエリィの姿。もう見慣れてしまった光景だがスズランは表情を曇らせた。自分でも気づかない程僅かに。
何故ならこの日はエリィが連れて来た女性客が数名おり、ライアは女性たちに腕を引かれ店の奥の大人数席へと誘い込まれていった。初めは遠慮がちだったが、すぐに女性陣の輪に溶け込み談笑するライアの声が聞こえ始める。



