「やっぱりエリィさんだ…」
店内の喧騒の中小さく呟く。
「んー? 今何か言った?」
最近この店に訪れる美女となれば、一番に思い浮かぶのがエリィだった。
澄んだ瑠璃色の瞳を細め、屈託のない甘い笑顔をエリィへと向けるライア。確かに誰がどう見ても似合いの恋人同士にしか見えない二人。その光景に何故か胸の辺りがちくりとした。
よく分からない感情が渦巻く中、やっとの事で言葉を紡いだ。
「ううん……本当に、お似合いだね」
「でしょう? 美男美女ってあの二人みたいなのだなきっと! あ、でもうちのスズだって負けてないぞ! て言うかスズの方がかわいいし、もう超良い子なんだからね!!」
「もう! ソニャちゃんったら、なにいってるの?」
ソニャの明るい声に心が軽くなる。スズランは原因不明の胸の痛みを無視して困った様に笑顔を作った。
「ホントの事を言っただけだぞ? よし、じゃあアタシ 二階席の様子見て来る! スズ、具合悪いなら後はセィシェルにでも任せて奥で休んどきなよ〜?」
ソニャはそう言うなり二階席に続く階段を上がっていった。その背中を見てはっと我に返る。
店内の喧騒の中小さく呟く。
「んー? 今何か言った?」
最近この店に訪れる美女となれば、一番に思い浮かぶのがエリィだった。
澄んだ瑠璃色の瞳を細め、屈託のない甘い笑顔をエリィへと向けるライア。確かに誰がどう見ても似合いの恋人同士にしか見えない二人。その光景に何故か胸の辺りがちくりとした。
よく分からない感情が渦巻く中、やっとの事で言葉を紡いだ。
「ううん……本当に、お似合いだね」
「でしょう? 美男美女ってあの二人みたいなのだなきっと! あ、でもうちのスズだって負けてないぞ! て言うかスズの方がかわいいし、もう超良い子なんだからね!!」
「もう! ソニャちゃんったら、なにいってるの?」
ソニャの明るい声に心が軽くなる。スズランは原因不明の胸の痛みを無視して困った様に笑顔を作った。
「ホントの事を言っただけだぞ? よし、じゃあアタシ 二階席の様子見て来る! スズ、具合悪いなら後はセィシェルにでも任せて奥で休んどきなよ〜?」
ソニャはそう言うなり二階席に続く階段を上がっていった。その背中を見てはっと我に返る。



