ハリは知らぬ顔で声の方へと振り返った。
「へえ。空間隔離の魔像術をかけておいたのによく入ってこれたね。物凄い風圧だったけど一体何をしたの?」
質問に答える気がないのか、声の主は迷わずこちらへと駆け寄ってきて屈み込むとスズランの身体を抱き起こした。
「スズラン…! 大丈夫か!?」
愛しい声。優しい手つき。
その全てにどうしようもない安堵を憶えた。そのうちに全身が心地の良い風に包まれ呼吸が楽になる。身体の隅々まで駆け巡る快感に癒されていく。
しかし口をついて出た言葉は……。
「ごめんなさい…! っごめんなさい、…わたし…」
「いいんだ。俺の事、呼んでくれてありがとう」
頼ってしまった罪悪感に涙ばかりが溢れてくる。それでも伝えなければならないと思った。
「……ライア…っ」
「どうした?」
「ハ、ハリさん…、とっても辛そうなの……想いが胸に流れてきて、、すごく苦しくて、悲しいの…っ」
何とか声に出して今の感情を伝える。
「っな? 何を勝手に…!」
ハリが声を荒げるが今も尚、スズランの胸にその感情が流れ込んでくるのだ。痛い程に理解は出来るのに何も出来ないもどかしさが恨めしい。
「でもわたし、なんにもできなくて……」
「へえ。空間隔離の魔像術をかけておいたのによく入ってこれたね。物凄い風圧だったけど一体何をしたの?」
質問に答える気がないのか、声の主は迷わずこちらへと駆け寄ってきて屈み込むとスズランの身体を抱き起こした。
「スズラン…! 大丈夫か!?」
愛しい声。優しい手つき。
その全てにどうしようもない安堵を憶えた。そのうちに全身が心地の良い風に包まれ呼吸が楽になる。身体の隅々まで駆け巡る快感に癒されていく。
しかし口をついて出た言葉は……。
「ごめんなさい…! っごめんなさい、…わたし…」
「いいんだ。俺の事、呼んでくれてありがとう」
頼ってしまった罪悪感に涙ばかりが溢れてくる。それでも伝えなければならないと思った。
「……ライア…っ」
「どうした?」
「ハ、ハリさん…、とっても辛そうなの……想いが胸に流れてきて、、すごく苦しくて、悲しいの…っ」
何とか声に出して今の感情を伝える。
「っな? 何を勝手に…!」
ハリが声を荒げるが今も尚、スズランの胸にその感情が流れ込んでくるのだ。痛い程に理解は出来るのに何も出来ないもどかしさが恨めしい。
「でもわたし、なんにもできなくて……」



