穏やかだがほんの少しぎこちなさが残る空気。それを一新させたのはやはりライアだった。
「……スズランは俺と初めて会った日の事覚えてる?」
問いかけに、はっと顔を上げて即答する。あの日はとんでもなく失礼な間違いをしてしまったのだ。今更でも謝りたい。
「もちろん…! ライアが帰国した時のお祭りの日にここの森で」
「そうか、そうだよな…」
だが今度はライアの声に僅かな翳りを感じた。
「わたし勝手にライアのこと警備隊の人と勘違いしちゃって、本当にごめんなさい!」
「俺の方こそごめん…、でも懐かしいな。まだそんなに経ってないのに」
こちらが先に勘違いをしたのだから謝らなくてもいいのに。その上、瞳が合うとライアはふわりと破顔しスズランの胸を高鳴らせた。
「っ…わたし、あの時はライアとこんなふうになるなんて思ってなかった…」
「……俺は…。此処でスズランと会った時、運命なのかと思ったよ」
先程とは一変して、何時になく真面目な眼差しで見つめられる。
「運命…?」
「果たせなかった約束を、今度こそ守る為の」
「約束って? それに、ライアはいつからわたしのことを知っているの?」
「……スズランは俺と初めて会った日の事覚えてる?」
問いかけに、はっと顔を上げて即答する。あの日はとんでもなく失礼な間違いをしてしまったのだ。今更でも謝りたい。
「もちろん…! ライアが帰国した時のお祭りの日にここの森で」
「そうか、そうだよな…」
だが今度はライアの声に僅かな翳りを感じた。
「わたし勝手にライアのこと警備隊の人と勘違いしちゃって、本当にごめんなさい!」
「俺の方こそごめん…、でも懐かしいな。まだそんなに経ってないのに」
こちらが先に勘違いをしたのだから謝らなくてもいいのに。その上、瞳が合うとライアはふわりと破顔しスズランの胸を高鳴らせた。
「っ…わたし、あの時はライアとこんなふうになるなんて思ってなかった…」
「……俺は…。此処でスズランと会った時、運命なのかと思ったよ」
先程とは一変して、何時になく真面目な眼差しで見つめられる。
「運命…?」
「果たせなかった約束を、今度こそ守る為の」
「約束って? それに、ライアはいつからわたしのことを知っているの?」



