底抜けに明るい笑顔で自己紹介を終えたコルトとは逆に、ユージーンの顔は渋いままだ。しかもセィシェルの問いには答えていない。
「今度陛下もこちらにお連れしましょうか? 常々ユージーン殿に会いたがっておりますよ」
「こんなしがない酒場に陛下を招くなど出来かねます。何卒ご容赦を……」
「ふふ。ユージーン殿はどこまで謙虚になられるのか……さてと。お喋りは楽しいのですが、本当に急いでましてね。お許しも出た事なのでそろそろ参りましょう、スズラン様」
「おい、俺はまだ納得してねえって!」
にこにこと笑みを浮かべるコルト。
苛立ちを隠そうともしないセィシェル。
妙な空気が酒場の居間に流れる。
対峙する二人の顔を見合わせて身動きの取れないスズランはユージーンに助けを求めた。
「マスター…!」
「スズ……何も心配しなくていい。店の事も平気だ。だから行っておいで…」
「でも…、わたし」
ユージーンでさえ眉を下げているのに、行っておいでと促されたとは言え素直に従って良いものなのか。しかも場所は王宮で、更に晩餐会である。そのような場に呼ばれるなど、想像すらしていない上に何を着ていけば良いかも分からないと言うのに。
「今度陛下もこちらにお連れしましょうか? 常々ユージーン殿に会いたがっておりますよ」
「こんなしがない酒場に陛下を招くなど出来かねます。何卒ご容赦を……」
「ふふ。ユージーン殿はどこまで謙虚になられるのか……さてと。お喋りは楽しいのですが、本当に急いでましてね。お許しも出た事なのでそろそろ参りましょう、スズラン様」
「おい、俺はまだ納得してねえって!」
にこにこと笑みを浮かべるコルト。
苛立ちを隠そうともしないセィシェル。
妙な空気が酒場の居間に流れる。
対峙する二人の顔を見合わせて身動きの取れないスズランはユージーンに助けを求めた。
「マスター…!」
「スズ……何も心配しなくていい。店の事も平気だ。だから行っておいで…」
「でも…、わたし」
ユージーンでさえ眉を下げているのに、行っておいでと促されたとは言え素直に従って良いものなのか。しかも場所は王宮で、更に晩餐会である。そのような場に呼ばれるなど、想像すらしていない上に何を着ていけば良いかも分からないと言うのに。



