そこへ今度こそ助け舟になるであろうユージーンがやってきた。
「なっ…!? 何故此処に貴方が…?」
このよく分からない状況を一変してくれるに違いないと期待したが、ユージーンは畏まった顔で発言を控えた。
「お久しぶりです、ユージーン殿! ああ、そんなに畏まらずに! やはり何かの手違いで要件が伝わっていないみたいですね。急ぎなので手短にお伝えします。今晩、王宮で開かれる晩餐会にこちらのスズラン嬢をお招きすべく、今から早急に準備に取り掛かりたいのですが」
「え。王宮の、ですか?」
「なっ…何でスズがそんな所に招かれんだよ! しかも今晩って……まさかあのロリコン王子の差し金か!?」
セィシェルがいつもの様にライアを邪険に扱う。途端にユージーンが青ざめた。
「セ、セィシェル! このお方は国王陛下の側近のコルト様だ。口を慎みなさい!!」
「んん? 国王陛下の側近…?」
思い切り血の気の引いた表情のユージーン。と言うよりも何処かバツの悪そうな顔で目線を下げている。対して、コルトと呼ばれた男は手のひらで口元を抑えながら黙り込んで俯いた。よく見ると肩を小刻みに震わせている。もしかしてとんでもなく怒らせてしまったのだろうか。
「なっ…!? 何故此処に貴方が…?」
このよく分からない状況を一変してくれるに違いないと期待したが、ユージーンは畏まった顔で発言を控えた。
「お久しぶりです、ユージーン殿! ああ、そんなに畏まらずに! やはり何かの手違いで要件が伝わっていないみたいですね。急ぎなので手短にお伝えします。今晩、王宮で開かれる晩餐会にこちらのスズラン嬢をお招きすべく、今から早急に準備に取り掛かりたいのですが」
「え。王宮の、ですか?」
「なっ…何でスズがそんな所に招かれんだよ! しかも今晩って……まさかあのロリコン王子の差し金か!?」
セィシェルがいつもの様にライアを邪険に扱う。途端にユージーンが青ざめた。
「セ、セィシェル! このお方は国王陛下の側近のコルト様だ。口を慎みなさい!!」
「んん? 国王陛下の側近…?」
思い切り血の気の引いた表情のユージーン。と言うよりも何処かバツの悪そうな顔で目線を下げている。対して、コルトと呼ばれた男は手のひらで口元を抑えながら黙り込んで俯いた。よく見ると肩を小刻みに震わせている。もしかしてとんでもなく怒らせてしまったのだろうか。



