「やめて! 言う通りにするからもうセィシェルを解放して…!」
「アンタがそれに入ったら解放してやるよ。ほら、早くしろ! おっと、迂闊に近づくとオレまで危ねぇ」
大男がスズランの腕を強く引き、裂け目の前に強く突き出す。だが覚悟を決めたとは言え、不気味な程に真っ黒で底知れぬ裂け目を目前にするとやはりぞくりと全身が震える。
「…っ」
〝───スズラン!!〟
何処かでライアの呼ぶ声が聴こえた様な気がした。空耳でもいい…、その声をお守り代わりにスズランは黒く大きな空間の裂け目に向き合った。
「行くな! 行っちゃ駄目だ! スズ!!」
セィシェルが必死に叫ぶ。
だが、恐怖に竦む足を前に踏み出だした。
「わたしが行く事で誘拐事件が解決するんでしょ? ……なら行かなきゃ!」
「何馬鹿な事言ってんだ! そんなの嘘に決まってる! 何でスズが行かなきゃいけないんだよ!? それに…、すぐ警備隊が来る! それまで…」
確かに嘘かもしれない。しかし事実じゃないとも言いきれない。
その可能性が僅かにでもあるのなら───。
「わたしだってあの人の……ライアの力になりたいの…! 事件が解決するならわたし…」
「アンタがそれに入ったら解放してやるよ。ほら、早くしろ! おっと、迂闊に近づくとオレまで危ねぇ」
大男がスズランの腕を強く引き、裂け目の前に強く突き出す。だが覚悟を決めたとは言え、不気味な程に真っ黒で底知れぬ裂け目を目前にするとやはりぞくりと全身が震える。
「…っ」
〝───スズラン!!〟
何処かでライアの呼ぶ声が聴こえた様な気がした。空耳でもいい…、その声をお守り代わりにスズランは黒く大きな空間の裂け目に向き合った。
「行くな! 行っちゃ駄目だ! スズ!!」
セィシェルが必死に叫ぶ。
だが、恐怖に竦む足を前に踏み出だした。
「わたしが行く事で誘拐事件が解決するんでしょ? ……なら行かなきゃ!」
「何馬鹿な事言ってんだ! そんなの嘘に決まってる! 何でスズが行かなきゃいけないんだよ!? それに…、すぐ警備隊が来る! それまで…」
確かに嘘かもしれない。しかし事実じゃないとも言いきれない。
その可能性が僅かにでもあるのなら───。
「わたしだってあの人の……ライアの力になりたいの…! 事件が解決するならわたし…」



