《完結》アーサ王子の君影草 中巻 ~幻夢の中に消えた白き花~

「っ…本当? わたし、二人が仲良くなってくれたらすごい嬉しい!!」

「……う、スズが嬉しいなら……しょうがねえ」

 渋々だがセィシェルも頷く。しかし次の瞬間、何故か急に態度を一変させる。

「なっ! おい! 大人気ないぞ!! あんたなんかとっととスズに嫌われればいいんだ!」

「えっ!? 二人とも仲良くするって……ちがうの?」

「ん? そうだよな、セィシェル」

 ライアはセィシェルと向き合い、誰もが見惚れる様な極上の笑みを浮かべた。

「騙されてる……」

「え?」

「だから、スズはこいつの笑顔に騙されてるんだ…!」

「そんな事ないよ! ライアは誰にでも親切だし、それにすごい優しいもの!!」

 セィシェルのぼやきについ熱く反論してしまった。ライアが気恥しそうに慌てる。

「っスズラン?」

「誰にでも親切って何だよ、うさんくさ! 少なくとも俺には違うし!! とにかくさっきの話はわかったからあんたも約束守れよ? 抜けがけは無しだからな!!」

 呆れた口調でセィシェルが話を続けた。

「ああ、わかってる。お前こそな」

 ライアは大きく頷いて返事をすると、こちらへと向き直り真っ直ぐな視線をよこす。