そう思うと申し訳なさも追加された。体力に自信もなく既に肺が悲鳴をあげている。すぐ様ライアに追いつかれ、強引に腕を掴みあげられた。
「っ…あっ!!」
「……スズラン!! 本当にスズランなのか? 何で逃げるんだ?」
小さく抵抗してみてもまるで意味が無い。まだ動揺しきった表情のライアを見上げる。
「っ…らい、あ…」
喉の奥がひりつき上手く声が出せなかった。更にたくさん走った為呼吸が整わない。
「っ…何故此処に? お前くらいの年頃の奴には外出禁止令が出てる事位、知ってる筈だろ? そうじゃあなくても旧市街は危険だって言うのに…!」
「はなし、て…っ」
「離してじゃあないだろ!? 夜の旧市街がどれだけ危険な場所か知らないのか? お前みたいな奴はすぐに……」
こんな時だと言うのに心は正直に反応する。ライアが追いかけて来て、言葉をかけてくれた。それだけでものすごく嬉しかった。だが──。もう満足だ。これ以上ライアの時間を奪うわけにはいかない。
「っごめんなさい、わたし……邪魔するつもりじゃなかったの……も、帰るからあの人の所、戻って」
スズランは無理やり笑顔を作り、声が震えない様必死に言葉を紡いだ。
「っ…あっ!!」
「……スズラン!! 本当にスズランなのか? 何で逃げるんだ?」
小さく抵抗してみてもまるで意味が無い。まだ動揺しきった表情のライアを見上げる。
「っ…らい、あ…」
喉の奥がひりつき上手く声が出せなかった。更にたくさん走った為呼吸が整わない。
「っ…何故此処に? お前くらいの年頃の奴には外出禁止令が出てる事位、知ってる筈だろ? そうじゃあなくても旧市街は危険だって言うのに…!」
「はなし、て…っ」
「離してじゃあないだろ!? 夜の旧市街がどれだけ危険な場所か知らないのか? お前みたいな奴はすぐに……」
こんな時だと言うのに心は正直に反応する。ライアが追いかけて来て、言葉をかけてくれた。それだけでものすごく嬉しかった。だが──。もう満足だ。これ以上ライアの時間を奪うわけにはいかない。
「っごめんなさい、わたし……邪魔するつもりじゃなかったの……も、帰るからあの人の所、戻って」
スズランは無理やり笑顔を作り、声が震えない様必死に言葉を紡いだ。



