雷───。とても嫌な予感に胸がざわつく。
「もしかして、その時に?」
「ああ。スズと言い合ってる時に森の入口辺りの高い木に雷が落ちて、その木から俺に伝達したっぽい。ほら風呂の時とか俺の肩の痣、見た事あんだろ?」
「あ……」
セィシェルの肩から背中には稲妻が走ったが如く火傷痕の様な痣が広がっている。以前痣について聞いた時はなにも教えてくれなかったのだが、そんな理由があったとは。
「いいんだ、怪我したのは俺だけで今はこうしてぴんぴんしてるし。何よりスズの事、守れたから」
「……セィシェル」
「正直言うと俺、初めはスズの事気に入らなかったんだ。スズをうちで預かる事になった時、何でこんな甘ったれた奴って思った…。チビだし、すぐ泣くし、勝手な事ばっかするし、生意気そうだったし。いや、実際生意気だったしな」
「っな、生意気じゃないもん」
「生意気だろ、今だってまだまだおこさまの癖に。───でも」
スズランは小さく頬を膨らませたままセィシェルの言葉に耳を傾けた。
「あの日。……スズを傷つけた瞬間、分かったんだ。気に入らないんじゃあなくて、気になるんだって。逆に気になる存在だから俺は……」
「気になる、存在?」
「もしかして、その時に?」
「ああ。スズと言い合ってる時に森の入口辺りの高い木に雷が落ちて、その木から俺に伝達したっぽい。ほら風呂の時とか俺の肩の痣、見た事あんだろ?」
「あ……」
セィシェルの肩から背中には稲妻が走ったが如く火傷痕の様な痣が広がっている。以前痣について聞いた時はなにも教えてくれなかったのだが、そんな理由があったとは。
「いいんだ、怪我したのは俺だけで今はこうしてぴんぴんしてるし。何よりスズの事、守れたから」
「……セィシェル」
「正直言うと俺、初めはスズの事気に入らなかったんだ。スズをうちで預かる事になった時、何でこんな甘ったれた奴って思った…。チビだし、すぐ泣くし、勝手な事ばっかするし、生意気そうだったし。いや、実際生意気だったしな」
「っな、生意気じゃないもん」
「生意気だろ、今だってまだまだおこさまの癖に。───でも」
スズランは小さく頬を膨らませたままセィシェルの言葉に耳を傾けた。
「あの日。……スズを傷つけた瞬間、分かったんだ。気に入らないんじゃあなくて、気になるんだって。逆に気になる存在だから俺は……」
「気になる、存在?」



