この森を警備している人物には以前一度会っている為、もしやと思ったのだ。そしてどうやらその推測は正しかった様だ。
「…! っ何故、こんな時間にここへ来た? 夜の森は冷え込む上に危険だ。早く戻った方が良い」
「……えっと。警備さん、どうしてわたしの名前知ってるの?」
以前会った時はお互い名を名乗らなかった筈なのに、今確かに名を呼ばれたのだ。スズランは不思議そうに警備員を見つめた。
「……先日、酒場に出向いた時に名前を知ったんだ。突然馴れ馴れしく呼んで悪かったな」
「あ、ちがうの! びっくりしただけ…。それより、お店に来たなら声を掛けてくれれば良かったのに! 警備さんならたくさんおまけしたんだけどな」
「っ…」
「警備さんはあんまりお酒好きじゃない? うちのマスターの自慢はお酒だけじゃなくて、お料理もとっても美味しいって評判なの! よかったらまた来てね」
はにかみながら警備員を見つめると何故か顔を背けられてしまった。口下手なのだろうか、それでもちゃんと会話を繋げてくれた。
「あ、ああ、麦酒。あと卵料理がうまかったな……」
「そうなの! マスターが仕入れにこだわってるって言ってたもの」
「…! っ何故、こんな時間にここへ来た? 夜の森は冷え込む上に危険だ。早く戻った方が良い」
「……えっと。警備さん、どうしてわたしの名前知ってるの?」
以前会った時はお互い名を名乗らなかった筈なのに、今確かに名を呼ばれたのだ。スズランは不思議そうに警備員を見つめた。
「……先日、酒場に出向いた時に名前を知ったんだ。突然馴れ馴れしく呼んで悪かったな」
「あ、ちがうの! びっくりしただけ…。それより、お店に来たなら声を掛けてくれれば良かったのに! 警備さんならたくさんおまけしたんだけどな」
「っ…」
「警備さんはあんまりお酒好きじゃない? うちのマスターの自慢はお酒だけじゃなくて、お料理もとっても美味しいって評判なの! よかったらまた来てね」
はにかみながら警備員を見つめると何故か顔を背けられてしまった。口下手なのだろうか、それでもちゃんと会話を繋げてくれた。
「あ、ああ、麦酒。あと卵料理がうまかったな……」
「そうなの! マスターが仕入れにこだわってるって言ってたもの」



