空に咲く花とキミを

直くんに気付かれないようにしていたつもりだったのに…。

「…。」

無言で疑いの目を向けてくる直くんの視線に、金縛りにあったかの様に動けなくなるあたし。

「ほ、本当だよ、ほらっ!」

あたしは急いでケータイの画面を天気予報に切り替えると、それを直くんに見せた。

「オレは別に疑ってる訳じゃない。てかオマエも飲めよ、酒がマズくなるだろ。」

「う、うん。」

しばらくの間、ケータイを見ることはできなさそうだな…。

直くんがこんな風だから、いつしかあたしは家族を始め、友達のゆうりちゃんやスナックのお客さんなんかとも、日に日に疎遠になっていった。


「華ぁ〜、このやろー、オレの何が悪いってんだよー!ボケ〜!」

散々飲んだ直くんは悪態をつきながら、あたしはそんな直くんをなだめながら、何とか寮にたどり着いた。

お水を飲ませ、布団に寝かせる。

そしてあたしは居間で一服、やっとケータイを手にすることができた。