空に咲く花とキミを

《彼氏がクビ切られて、ヤケ酒に付き合い中。》

歩いて行ける近所の焼肉屋さんで、あたしは直くんのヤケ酒に付き合っていた。

平日だから店内は空いていて、頼んだものが早く運ばれてくることが、直くんのイライラを少しだけ鎮めてくれていた。

あたしは直くんの目を盗んで、城間くんにメールをした。

《マジでー?華さんも辞めちゃうの?》

《ううん。一応別の工場を紹介してもらえることになったから、あたしは辞めなくて良さそうだよ。》

《それなら良かったー。会えなくなったら寂しくなるから。》

「……っ。」

城間くん……あたし、ドキドキしないように頑張らなきゃいけなくなるよ。

《あたしもみんなに会えなくなったら寂しくなるから、続けられて良かったよ。》

「おい。」

「え…?」

ふいに直くんの声が飛んできて、どきりとした。

「さっきから何ケータイばっかり見てんだよ?」

「ごめん、何でもないよ。天気予報とか…見てただけ。」