空に咲く花とキミを

だけど直くんの前では、それを抑え込んでしまうのがあたし。

「車…動くの?」

直くんの車は軽自動車ということもあり、バイクにぶつかった部分が見事に変形していた。

ぱっと見、こんな状態で走るのかしらという印象。

「そんなもんやってみればわかるだろ」

そう言った直くんが何度かエンジンをかけると…元気こそ感じないものの、車は走れる状態になってしまった。

「おい。寒いんだ、早く乗れよ」

「…」

確かに、お酒の抜けた身体でいつまででも外にいられる気温ではなかった。

「華!さっさと来いよ!」

直くんの口調が荒っぽくなってきて、それに危険を感じたあたしは、急いで助手席に乗り込んだ。

走りながら、カラカラと音を立てる車。

きっとどこかやられているんだろうな…。

そしてあたしは、何食わぬ顔で運転する直くんに、軽蔑のような感情を抱き、その神経を疑った。

「それにしても、オレってラッキーすぎるわ。相手は生きてるし、酒気帯びで済んだし」

直くんは、笑顔だった。