空に咲く花とキミを

深夜2時、ヘッドライトに照らされた道を走る直くんは、上機嫌だった。

お酒を飲んでいる時は、特に機嫌が変わりやすく、あたしはいつもヒヤヒヤしながら一緒にいる。

どうか無事に帰れますようにーーー心の中で祈りながら、得意げな表情の直くんの横顔を見た。

「直くんスピード……」

「あ?スピードが何だよ、早く帰るためだろうが」

「でも……」

直くんがハンドルを握る車は、制限速度を軽く超えていた。

深夜で車通りが少ないことに、いくらか感謝したのもつかの間ーーーそれが逆効果だった。

次の信号が赤から青に変わり、直くんがスピードを落とさず交差点に進入すると……あたしの目の前に、突然一台のバイクが飛び込んで来た。

「あぶないっ‼︎」

思わず、大声をあげたあたし。

「わぁッ…‼︎‼︎」


ガン‼︎‼︎

そのすぐ後に直くんが声をあげ、急ブレーキ急ハンドルでバイクを避けようとしたが既に遅く、大きな音と共に車体から衝撃が伝わってきた。