空に咲く花とキミを

今日を乗り切れば明日は土曜日で、直くんを送って行けばあたしは自由だ。

荷造りは終わったかな…。

送迎バスから降りる前に、あたしはケータイをカバンの奥の方にしまった。


「ただいま…。」

寮に帰ると、居間にダンボールがいくつか置いてあって、ちゃんと荷造りをしてくれたのだとホッとした。

「華か。メシでも行くか。」

「うん…じゃあ着替えるね。」

てっきり飲みに連れて行かれるのかと思ったら、行った先が普通のご飯屋さんだったことに、少しだけ驚いた。

直くんはオレ様風を吹かせることもなく、心なしかあたしに気を遣っているようにも見えた。

別れる間際になって見たこともない直くんを見るなんて、なんとも不思議な気分だった。

会計はいつものようにあたしが済ませ、真っすぐ寮に帰った。


「華…。」

そして就寝前、布団の中で直くんの手が伸びて来て、ビクンと身体が強張った。