空に咲く花とキミを

そして直くんは、明後日の土曜日に実家に帰ること、荷物があるから車で送って欲しいことなどをあたしに伝えてから、寝ると言って寝室へ行ってしまった。

「…。」

直くんが寝室に行った後、あたしはひとり居間でご飯を食べた。

明後日……明後日まで、何事もなく過ごさなきゃ。

やっぱり別れない、なんて言われないように、最後のご機嫌とりをしなければ。

もうすぐ、この生活の全てが終わる。

もう少しの辛抱だと自分に言い聞かせ、あたしは直くんの隣でそっと眠りについたーーー。


翌朝、いつもより早く起きたあたしは、昨日クローゼットの奥に隠したケータイを取り出して、カバンに入れた。

電源は、まだ入れない。

まだ眠っている直くんを起こさないように支度をして、あたしは家を出た。

少しひんやりとした空気が、まとわりついては離れていくーーー季節が、変わろうとしていた。

ケータイの電源を入れたのは、送迎バスに乗り込んでから。