空に咲く花とキミを

「あぁ良かった。今の寮から近いところに、ひと部屋確保してほしいんですけど…。」

あたしは寮費を抑えるために、直くんと別れてから引っ越したい事を伝えた。

「そういうことなら協力するよ。でも原くんと別れるの、大変そうだね。自分なら、その場だけでも原くんに希望を持たせるようなことを言うかな。」

「…。」

「自分が思うに、原くんみたいな人は、ある程度気分良くさせないと難しいと思うから。」

「あたしも、そう思います。」

100パーセント拒んでは、直くんは絶対に首を縦に振らないだろう…帰ってきた時にどんな風に話をするかが、明暗を分けるのだ。

それは、あたしが一番よく解っているつもり。

「また何かあったら連絡してね。土日でも気にしなくていいから。」

「ありがとうございます。」

松井さんと電話を終えたあたしは、ふーっと息を吐いた。

部屋を確保してくれるだけでも、あたしにとっては心強かった。