空に咲く花とキミを

さすがに、直くんに壊されたとは言えなかった。

「そうなのかい?」

「はい。それで…あの、お願いしたいことが…あります。」

「…自分にできることなら。」

一瞬きょとんとした松井さんは、すぐに笑顔で答えてくれた。

今は…担当者でもある松井さんに頼るしかなかった。

普通の会社でいうなら上司にあたるのかな、でもこの派遣会社ではお世話係的な存在で、みんなの世話をやいている姿をよく見る。

松井さんは人がいいから、きっと信頼されているんだろうな。

「訳あって車が使えなくて…ケータイを契約しに行きたいんですけど。乗せてってもらえませんか?」

「なんだそんなことか。じゃあ木嶋さんの仕事が終わってから行こうか。このまま連絡がとれないと自分も困るし。」

「すみません。ありがとうございます。」

あたしは松井さんに頭を下げてから、バスに乗り込んだ。