空に咲く花とキミを

その後寝るまでの時間を、あたしはどう過ごしたか記憶がなかった。

家は、誰もが1番心安らぐ場所だと思っていた。

少なくとも、直くんと同棲を始める前のあたしはそうだった。

数ヶ月前まで、家族みんなと暮らしていたことが、とても懐かしかった。

懐かしくてーーー寂しさに支配されそうになる。

この部屋で直くんと同棲生活が始まった当初、あたしの中には少しの期待と不安が同居していた。

今はそのどちらの感情もなく、あるのは恐怖と諦め。

直くんが、いつまた暴言を吐いたり暴力を振るうかわからないという恐怖と、直くんはこれからも変わらないだろうという諦めだった。

悔しさや悲しさ、色んな気持ちがぐるぐるとあたしの中を巡る。

それでもあたしがまだ笑えるのは、城間くんがいるから。

今の状況は最悪だけれど、そんなあたしにもまだ、笑える場所があるんだ。

それだけが、唯一の救い。