空に咲く花とキミを

とりあえず荷物を置いて着替えて、そのままケータイ屋さんに行こうかな。

今の、誰とも連絡が取れない状況が、不安で仕方がないから。

「…!」

がちゃりと鍵を回してドアを開けると、あたしの身体がビクンと波打った。

玄関に、直くんの…靴があったのだ。

中に、いるの?

それなのに電気もつけないで、一体直くんはどうしたというのだろう。

どうしよう…入るのが、怖い。

でもこのまま玄関に立ってる訳にもいかないし、壊れたケータイでは誰かを呼ぶこともできない。

後ろから刺されるとか、ないよね…。

あたしはゴクリと生唾を飲み込んでから、意を決して部屋の中へ入った。

居間の電気をつけて部屋を見渡したけど、直くんの姿はなくて、あたしはふーっと大きく息を吐いた。

「…。」

もしかしたら、別の靴かサンダルでも履いて行ったのかな。