こんな時でも浮かんでくる、城間くんの少年のような笑顔。

あたしは、早く明日が来ますようにと祈ってから、躊躇う足を寝室へ運んだ。

寝室では、直くんがあたしに背を向けて布団に入っていた。

寝ているか起きているかもわからない…恐い。

あたしが眠ってから襲うつもりかもしれない。

悪い方へ考え出したらキリがない。

「………。」

でもこのまま突っ立っていても仕方ない、あたしは意を決して布団の中に入った。

そしてすぐに目をつぶった。


あたしは…いつかこんな日がくるんじゃないかと、くり返す日々の中で何となく感じていた。

明日が今日を消すのなら、今すぐ明日になって欲しいと願う。


城間くんに、会いたい。

直くんがちゃんと仕事をして、借金も返してくれて、そうしたらあたしと直くんは上手くやれていたのかな…。


城間くんのことも、好きになっていなかったのかな…。

どうなのかな。


そんな事を考えながら、いつの間にかあたしは眠りに落ちていた。