空に咲く花とキミを

「ありがと…。」

缶コーヒーを受け取る時、指先の感覚が城間くんを捉えたーーー。

「こんな物でごめんね?てかもっと早く言ってくれたら良かったのにー。」

コーヒーの缶があたしの手の中に収まるのと同時に、城間くんの手が缶から離れていった。

もう少し……触れていたかったーーーあたしの太陽に。

「おはよ。大介、何を早く言えって?」

「あ、大崎さん、今日華さん誕生日なんだって。」

「マジかよ。じゃあ後でコーヒー奢ってやるよ。」

「ありがとうございます!」

「おはよっす。」

「おう田村、今日は華の誕生日だから後でコーヒー奢ってやれよ。」

「あははー。あたし今日コーヒー買わなくて良さそうだわ(笑)。」

にぎやかで、楽しい朝の時間。

どんよりとした暗い雲が、キレイに晴れていくようだった。

「さてと、今日も始まるな。またな華。昼休憩の時コーヒー買うなよ?」

ラジオ体操のイントロを合図に、大崎さんがタバコの火を消して、職場へ向かっていった。