空に咲く花とキミを

直くんが注文したお刺身や揚げ物なんか食べたくもない……お茶すら不味く感じているというのに、食べ物が喉を通るわけもなかった。

直くんとは色んなことがあったけど、あたしの体調が悪くなければ、今日みたいなドライブも少しは楽しい気持ちになるのかな…。

ふとそんな思いがよぎり、少しの切なさが生まれた。

「…。」

頭がクラクラする…。

あたしは解熱剤を飲みたくて、揚げ物のお皿に載っているキャベツを口に運ぶ。

「キャベツなんかじゃなくて刺身食べてみろよ、美味いぞ?」

「ごめん…食欲なくて……。」

直くんの目つきが鋭くなっていくのを視界に入れながら、あたしは何とか薬を飲んだ。

そして直くんが舌打ちした音が、耳に入ってくる……あたしは目を合わせないように、気付いていないフリをした。

「こんなに美味いのに、食欲がないだなんてよく言えるよな〜。」

そして再び舌打ちをしたのだった。