空に咲く花とキミを

これはもう日課のような作業で、場所は送迎バスの中だったり、食堂だったり、居間だったり……城間くんとの間にやましい事はないけれど、浮気を疑われたら城間くんに迷惑がかかってしまうから。

「…。」

それに、あたし自身の気持ちは……じゅうぶんやましい域に存在している。


あたしがウトウトと夢の中に入ろうとした時、ガチャガチャと玄関からうるさい音が聞こえてきた。

「あ〜腹立つなぁ!」

やっと帰ってきた直くんは、ドカドカという足音を連れて居間に入っていった。

続いて、冷蔵庫を開ける音と氷の音。

焼酎でも作っているのかな、その手つきはとても荒いものだった。

あたしが起きるように、わざと音を立てているのだろう。

おそらく今日は、最終的に負けてかなりイライラして帰ってきたパターンで、だから直くんはあたしにかまって欲しいのだ。

それがわかっているから、あたしは布団からは出て行かなかった。