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「おはよう伊織くん」
「はよ…園姉…」

いつも起きるのが早い伊織だが珍しく今日は園子よりも後に起きてきた。

未だに眠たそうだ。

「珍しいね!学校今日からだよ?」

園子は朝食を口に頬張りながら言った。
分かってる と伊織は目を擦りながら椅子に座った。

今日は6月1日。
そろそろ暑くなってきた時期だ。

園子は高校1年生、伊織は中学3年生のため、校舎は違うが同じ敷地内にあり、食堂は共通で使うため今日はそこに合流することになっている。

「学校までの道のりはアンブレラが教えてくれるわ。楽しんできてね」

リカは皿を洗いながら言った。

6月という微妙な時期に転校となった理由は優介の仕事の事情で遅れたためであった。

「ご馳走様でした。」

園子と伊織は皿をながしに置き、制服に着替えるために部屋に戻った。

『おはようございま〜す』

部屋に戻ったと同時にアンブレラの声とドアを開ける音が聞こえた。

園子は急いで制服に着替えた。

白色のセーラー服で襟や袖のライン、ボタンは青色。
スカートはボックスプリーツで青色。

冬は紐リボンだが今は夏服、紐リボンではなく青色のスカーフ。

左腕にはマジック学園の校章のワッペンがある。

高屋野大付属高校の制服とは違いとても軽い素材でできていた。

「よし!」

園子は鏡で乱れていないか確認し、下に降りた。

「あっ!おはよう!園子
制服似合ってるね!いい感じだよ!」

園子と同じ制服姿のアンブレラは園子を見るや グッ と親指を立てる。

そして、伊織も降りてきた。

冬服は白色のブレザーだが今は夏服。
白色のカッターシャツで、襟や袖のライン、ボタン、ズボンは青色。

ネクタイは黄色と青色のストライプで左腕にマジック学園の校章。

そして、伊織はカッターシャツの上に緑色のパーカーを着ていた。

「伊織もバッチリだね!じゃあ学校に行くよ」

アンブレラはリカに一礼して外に出た。
園子と伊織はリカに いってきます と言って後を追った。

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「ここが私たちの学校…マジックタウン魔法学園だよ。

ここが小等部で、反対側が中等部、そして高等部がここね!」

アンブレラは3つある校舎を指しながら言った。

アンブレラたちがいる校門の右側に小等部、左側に中等部、奥の中央に高等部の校舎がある。

どの校舎も大きく新しく建てた学校のようにとても綺麗であった。

中央にある高等部の校舎が基本的な校舎で建物の中央にはマジック学園の校章が大きく飾られている。

「とりあえず、高等部の校舎に行こう。

学園長が待っているはずだから…こっちだよ」

そういって高等部の校舎にある管理棟に向かった。