「さっきの人はこの青年会の会長をしてる
ノア・フローラン!
私と同じ学校で同じクラスなの!」
ノアと呼ばれた男はピンク色の髪に左が青色、右が緑色でキリッとした顔立ち。
学校では生徒会長をしていそうな真面目な顔でもある。
「青と緑のオッドアイっていうちょっと変わった純血者だよ!
ちなみに私は半純血!というか君たちのいとこに当たるかな」
アンブレラの言葉に2人は驚く。
園子と伊織の母であるリカとアンブレラの母であるルンネ・フローランは双子の姉妹。
姉妹だが、瞳の色は違う。
リカは緑色だが、ルンネは青色だ。
これは得意な属性が違うことを指しているといえることだ。
「それじゃあ、私はこの後用事があるから先に帰るね!
帰りの道は分かる?」
アンブレラは机に置いてあったカバンを取る。
園子と伊織は はい と頷いた。
「そう!それじゃあ、明日学校でね!」
アンブレラは少し駆け足で部屋を出ていった。
結構急いでいたのだろう。
「ねぇねぇ!リカ様の子供ってほんと?」
アンブレラがいなくなった瞬間今まで静かに聞いていた青年会のメンバーが押し寄せてきた。
一瞬にして2人は囲まれ質問攻めになった。
そんな中、レイとサーランはこちらを気にしていたがやはり、視線が視線でさっさと退場してしまった。
知り合いがいないため園子と伊織はあわわと困り果てる。
「世話係の話だけど、誰にする?」
1人の女子が園子と伊織に言った。
園子と伊織は目を合わせて会話が始まる。
(誰にするって言われても誰かも分からないし…)
園子は困り、伊織に助けを求めるが伊織も同じことを考えていたようで
(いや、俺も同じだよ!せめて知り合いがいたらな…)
伊織はブンブンと首を横にふる。
「あ!でもあの2人には気をつけろよ!」
そこで、1人の男が言った。
ピンク色の髪にオレンジ色の純血者だ。
「「2人?」」
園子と伊織はその男に向けて首を傾げる。
男は頷いた。それと同時に隣にいた純血の少女が口を出す開いた。
「レイ・フローランとサーラン・フローランよ」
純血の少女は少し声を低くして言った。
その名前を口にした瞬間周りは嫌な顔をしていた。


