あの夏をもう1度

「沙耶おまたせ…ってだれ!?」



圭太が隣の女の子をみて目を丸くする。



「なんか迷子になっちゃったみたいで」


「まじかー!ちょっと沙耶これ持って」



圭太が食べ物の入った袋をあたしに渡す。



「お兄ちゃんの肩に乗る?」



自分の肩を指さす。



「うん!」



嬉しそうに圭太に手を伸ばす。



「お名前は?」


「あい」


「あいちゃんかかわいい名前だね」



そんな会話をしながらあいちゃんを肩に乗せる。



「圭太って小さい子の扱いうまいんだね」


「まぁ、弟いるしな」


「なるほどー」


「とりあえず親探すか。
肩車してるほうがあいちゃんも探しやすいだろ」



あいちゃんの体をうまく支える。


圭太ってなんかすごいよな。