「なんで、俺、なんですか?」
心底意味がわかっていなさそうな問いかけは、ほのかに震えていた。
不安を感じてるのは、真修、ただ1人だけ。
「なに?不服なの?」
「だって、俺は、」
「一度裏切った最低野郎だから、総長を担う資格がない、とか?」
「う、うん」
うん、じゃねぇよ。
私は、はあー、とわざとらしくため息をついた。
「あんたバカ?」
裏切った経緯は、本人の口から全員に説明し、丸く収まった。
咎められてたら、真修は今ここにいない。
「みーんな、それ許したよね?なのにまだ引きずってんの?」
そろそろ立ち直りなよ。メンタル豆腐か。
許してくれた仲間の思いを無駄にすんな。
「で、でも、俺は幸珀の方が総長に適任だと……」
「あれ、言ってなかったっけ?私、卒業生の皆と一緒に神雷やめるんだよ」
「えっ!?」
真修以外にも、主に下っ端の奴らが驚いていた。
あ、言ってなかったパターンっぽい。



