自分自身にがっかりしつつ、気を取り直してどよめいている広間に行った。
「やーやー、皆の衆、お待たせ!」
ドーン!とド派手に登場シーンテイク2をした私に、広間にいた全員の視線が集結する。
あら、ちょいと目立ちすぎた?
「遅かったな。お前で最後だぞ」
「あのね、たかやん、実はかくかくしかじかでー」
「だ・か・ら、ほんとに『かくかくしかじか』っつってもわかるかボケ!」
「まだ『かくかくしかじか』の有能さが理解できてないの?たかやんもまだまだですな……って、痛っ!」
やれやれと首を振ったら、頭を小突かれた。なぜだ。
すると、クラッカーを手渡された。
「最後に来たお前が、号令しろ」
「いえっさー!」
豪勢な料理とチョコレートケーキが並べられたテーブルを挟んだ向こう側には、今回のパーティーの主役である卒業生がいる。
師匠を筆頭に、凛や桃太郎を含め、神雷からもたくさんの人が無事に高校を卒業した。
特に、桃太郎!あんた、留年しなくてよかったね!!



